東芝からLightningカードリーダ同梱のSeeQVaultカードが発売された。
ここ最近Lightning端子のSDカードリーダは各社から製品が発売されているが、殆どはUSB Type-Aも搭載してPC等への接続も考慮したものが多いが、今回の東芝のLightningカードリーダはLightning端子のみ。
読み込みカードスロットもmicroSDメモリカードのみで、他製品とくらべて比較的小型になっている。
SeeQVaultは著作権保護技術で、放送番組記録の技術として認可されている。これまで東芝はAndroid向けのSeeQVault対応アプリやカードリーダを発売していたが、iPhone向けはこれが初となる。
対応レコーダーやテレビからSDカードに書き出して、カードをカードリーダーに差し替えてiPhoneに刺すだけ。アプリは無償でAppStoreからダウンロードできる。またこのカードリーダーはこのSeeQVault機能とは別にデータのバックアップアプリも利用できる。「JSバックアップ for microSD」という名前で、JSバックアップというスマホ向けアプリのSDカード対応版だと思われる。
UIも似ている。Lightning対応カードリーダ製品は、カードへの読み書きに対して独自のアプリを提供しているため、そのアプリの出来で使い勝手が変わってくる。JSバックアップを使ったことがあればその点似た部分があり、使いやすいかもしれない。
iPhoneは内蔵のストレージにデータを記録して、バックアップしたい場合はネットワークやPC経由で行われていると思われる。こういったカードへ書き出す手段はPCを持っていない層や、ネットワークを介さずに手軽に手元でデータ読み書きを行いたいという需要にはマッチする。
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2016/10/memory-20161020-1.html
<SeeQVaultとは>
SeeQVaultとは著作権保護技術の一つで、日本での放送番組の録画技術として認可されている。
SDカードへの放送番組の録画は、これまでも実はできていた。SDカードに標準実装されているCPRMを使ってSD-Videoフォーマットで記録するもので、ワンセグ放送の記録等で利用されている。ただこの仕組みではハイビジョン画質をダウンコンバートして記録する必要があった。今は対応機器もそう多くはない。
SeeQVaultでは著作権保護技術の向上によりハイビジョン放送そのままの画質の記録が認められている。TVやレコーダで録画した番組をSeeQVaultカードに書き出して、外出先等でハイビジョン画質のまま閲覧することが可能である。Android機器やiPhoneでも対応アプリが出ているため、SeeQVault対応のカード、カードリーダー利用でスマホで再生することが出来る。
またWindowsだとCyberlinkやソニー等から再生アプリが発売されているようだ。ネットワーク配信される動画コンテンツが充実してきたため、テレビ自体を見る人は減る傾向にはあるようだが、ネットワークを介さず、自分のみたい放送番組を好きな時間に好きな場所で見ることが出来るのは便利だと思う人はまだまだいると思われる。特に車、電車、飛行機の中、旅行や出張先等でたまった録画番組をまとめてみたい人にはぴったりだ。
CyberlinkのSeeQVault Player
http://jp.cyberlink.com/products/seeqvault-player/features_ja_JP.html
Sony SeeQVault Player
http://www.sony.jp/software/store/products/seeqvault-player/
Toshiba USBカードリーダ同梱SeeQVault カード
http://www.toshiba-personalstorage.net/product/microsd/sqv1/index_j.htm