フラッシュメモリが入っている、SDカード、SDHC,SDXCカードや、PC等で使われているUSBメモリに寿命が来たときどうなるのかを説明します。過去から今までの壊れるパターンがいくつかありますので紹介します。
現時点(2016年現在で)で知っているのは、3つです。
- 全くドライブとして認識しなくなる。カードリーダに入っていることさえ認識されない。
- 特定のブロック(セクター)で読み書きができない。PCで書いていると、書けなかったりかけたりする
- 読み込みだけはできるが、書き込みができない状態となる。ただし、書き込んでいる途中でなることがあるため、ファイルシステム上はおかしな状態である。
以上の状態があります。昔は、1番目の症状でどうなっているのかよく分からない状態でしたが、最近は3の症状が多いようです。マイクロSDや、UNLOCKの状態のSDカードなのに、書き込みできないというエラーが発生した場合はこれを疑う必要があります。
特に3番目の症状は、どうにか治らないかとか、という人がいます。書き込みだけできないから治ると思っている人も多く、質問されれますが、寿命がきている状態ですので、治るものではありません。よって、すぐにバックアップをとって別なSDカードに交換する必要があります。もしも治る場合があったとしても、一度バックアップをとってから、SDカードフォーマットツールなどでSDカードをフォーマットできるかどうか調べてから使ってみることをお勧めします。
また、1番の状況で、書き込みはほぼしないのに、1の症状で寿命となる場合があります。これはフラッシュメモリの品質が悪いとこのようなことになる場合があります。あまり書き込まないけど、読むだけというような、音楽プレーヤーで使うとか、ゲーム機で使うなどです。NANDの構造を考えると、メモリを読むには、電子がいるかどうかを調べることになり、その電子を読んでしまうと電子がいなくなる、つまり値がが変わるという、「不確定性原理」と同じことです。これが起きないようにいろいろな努力があるのですが、安い価格となるとこのあたりを手を抜くということが起きています。
結論としては、安いSDカードは、頻度すくなく読み書きをおこなう程度の作りで、読みが多いとか、書き込みが多いという使い方を想定していませんのでご注意ください。特に、音楽プレーヤ、ゲーム機、ドライブレコーダなどの監視カメラは要注意です。