wifi機能付のSDカード

wifi機能、つまり、無線LANを使った通信機能のあるSDカードがある程度広まった感があるのでここでどのような進化をしてきたかを説明します。私の記憶のみで書いたものですので少し違っていることはあるかもしれませんが、大体の流れは合っています。
eyefi
最初に、wifi機能があるSDカードを発売したのは、Eyefi です。このSDカードは、最初は勝手にクラウドにアップロードする機能でした。公衆無線LANを使ったり、個人の無線LANを使って、個人のリソースに保存ではなく、クラウドまでアップロードでした。このあたりはあまり日本的はありませんが、最初のころの事件が話題になりました。Eyefiカードの設定行って、自分のクラウドに写真をアップロードできるような設定のEyefi カードをいれたデジタルカメラが盗まれたということでした。カメラには大切な写真なども入っていたので持ち主はかなり怒っていたようです。盗んだ本人はそのカメラを好き放題写真を撮り(自分自信も)まくっていたということですが、盗んだ人の家にも無線LANがあったようで犯人の写真が盗まれた人のクラウドにアップロードされて、そこから足がついて、犯人が御用となったということでした。

これが一躍EyefiのSDカードを有名にしたニュースの一つでした。

ただ、クラウドにしか写真をアップロードできないというところで、クラウドを契約しないと、普通のSDカード、いや、勝手に繋ごうとするからカメラ側のバッテリーを減らすSDカードとなるので悪くなるというものでした。 Eyefiにとっては、ビジネスとしてクラウドからの収入というのもあったのでしょう。ただどうしてもクラウドを使わない人にはイマイチということでした。
flucard
そんなところに、FluCardがでてきました。製造はTREK2000です。この製品はあまりに日本ではあまり販売されてませんでした。ただこれは公衆無線LANの対応ではなく、個々の無線LANの設定での個々のリソースでの保存となりました。このあたりはEyefiと異なり日本的でした。このカードは無線LANの機能だけではなく、フル、つまり、振るカードということで重力センサーが付いていましたので、SDカードのようなLOCKスイッチ以外をSD規格では付けられないものでいしたのでこのセンサーを使ってと考えたと思われます。さらに、重力センサー以外に、音もなります。 FluCardをハッキングするここともできましたのでこのあたりをいろいろやってみることができましたので世界最小のLinuxサーバとして使えました。
flashair
その次は、Flash Airが登場です。製造は東芝です。 Eyefiよりも最近は日本で一番販売れているかもしれません。ハッカソンなど催されているなどいろいろなイベントもあるようです。これも、FluCardと無線LANについては同じ考え方です。基本的にローカルなリソースのみとなっています。FluCardにはあった、重力センサーと、音の機能は無くなっています。 このあたりはAndroi、iPhoneなどのアプリからの操作などができるようになっています。

また、Eyefiでは、いきなりクラウドというのが使えないというユーザからの申し出が多くなり、ファームウェア更新や、新しいバージョンでは、Flash Air などと同じようにローカルなリソースに保存ができるようになりました。これにより、Wifi付のSDカードのメーカ感での明らかな差が無くなったと言えます。

しかしながら、この辺りでは、高級カメラ以外でも無線LANで通信できるカメラも登場してきて、わざわざ普通のSDカードよりも高価なWifi SDカードを買わなくても無線で写真を遅れるようになりました。また、WifiのSDカードにとって致命的な、カメラの省電力のために無駄にSDカードに電気を通さないというようになってきました。Wifi SDカードは、写真を録画していない時など、SDカードにアクセスされていないときに、Wifiでファイルを送信するようになっていますので何もしていない時の時間が省電力機能で減る、または無くなってきたことで、なかなかWifi SDカードに対応できないカメラが多くなっていました。カメラによっては、Wifi SDカードモードが設定できるようなものもでてきましたがそれも、多くはありませんでした。この問題により、Wifi SDカードは広がりが狭まってしまったことになります。
pqi_wifi
こんなところでが、PQI Airが発売されました。製造はPQIです。これは、今までと違って、SDアダプタ部分にWifi機能を持たせています。よって、通常のmicroSD(普通ではだめなようで、PQI指定のmicroSDカードが必要)を入れることでWifi SDカードとして使えるものでした。 Wifi付のSDカードが高価だったので、microSDを取り替えることで何枚もwifi SDカードを持っているようになることができるというところでだと思います。

しかしながら、カメラでは先に説明したように、Wifiではだんだんと難しくなってきている状況は変わりませんでした。

ただ、高級な部類でありながら、あまり開発費を回せないメーカにとっては、簡単に無線LANを使えるようになるのは魅力的で、Pentax向けのFluCardが発売されました。これをPentaxブランドとして販売しています。

以上が、wifi 付のSDカードの歴史です。この後もいろいろなSDカードが出てきますが、それについては次回以降に説明します。